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yt-dlpオプション完全ガイド|画質・音声・保存先まで徹底設定

※本記事はyt-dlpというオープンソースツールの正しい使い方を技術的に解説するものであり、違法ダウンロードや著作権侵害を助長する意図は一切ありません。使用にあたっては、必ず各サービスの利用規約および法令を遵守し、私的利用の範囲内でご利用ください。

yt-dlpのオプション設定、正しく使えていますか?
「高画質で保存できない」「ファイル名がバラバラになる」といった悩みは、適切なオプション指定で解決できます。
この記事ではyt-dlp オプションを目的別に整理し、初心者でも迷わず設定できる方法を紹介します。画質・音声・ファイル名・保存先の指定まで、すぐに使える具体例つきです。

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✅この記事を読むとわかること

  • yt-dlpオプションの使い分けと基本的な構文
  • 高画質MP4や高音質音声を保存する方法
  • プレイリストやメタ情報を効率的に整理する方法
  • ffmpeg連携や自動実行など高度な活用テクニック
目次

yt-dlp オプションを目的別に使いこなす

目的別にyt-dlpの基本オプションを使い分ける方法を解説します。画質・音質・プレイリスト・メタ情報・保存先まで具体的に網羅しています。

🔍この記事のまとめ(先に知りたい方へ)
  • yt-dlpのオプションを使い分ければ、画質・音質・整理方法まで柔軟に対応できる
  • 高画質MP4保存や音声抽出はコマンド指定で簡単に実行可能
  • 出力テンプレやGUI、config設定で作業効率が大幅アップ
  • ABEMAやTVerなどサイト別の注意点も押さえると失敗が減る
  • 自動実行やPlex連携で自分だけの最強動画環境が構築できる

YouTube動画を高画質でMP4保存したい

YouTubeの動画をオフラインで視聴したいと考える人は多いですが、画質が劣化してしまったり、希望の形式で保存できなかったりという問題に直面することがあります。特に、「MP4形式で高画質(1080p以上)を確実に保存したい」というニーズは非常に多く、それを解決するにはyt-dlpのオプションを的確に使いこなす必要があります。

-fと–merge-output-formatの使い方

まず、MP4形式で保存する基本的な方法は以下の通りです。

yt-dlp -f "bv*+ba" --merge-output-format mp4 <URL>

ここで -f "bv*+ba" は最高画質の映像(bestvideo)と最高音質の音声(bestaudio)を別々に取得し、--merge-output-format mp4 によってそれらをMP4形式に統合します。

この方法であれば、YouTubeが提供している映像と音声の最適な組み合わせを取得し、汎用性の高いMP4に変換することが可能です。

解像度を明示的に選択する方法

yt-dlpではフォーマットの一覧を確認してから、特定の解像度を選択することもできます。


yt-dlp -F <URL>

これにより、利用可能なフォーマットIDが一覧表示され、1080pや4K(2160p)のコードを確認できます。例えば、1080pが137で、音声が140だった場合は以下のように指定します。

yt-dlp -f 137+140 --merge-output-format mp4 <URL>

このように明示的に指定することで、意図しない画質の低下を防ぎ、狙い通りのクオリティを保つことができます。

WebM・MKVとの違いとMP4の限界

ただし、YouTubeが提供する一部の高画質(特に4K以上)の動画は、MP4形式ではなくWebM形式で提供されている場合があります。WebMはVP9やAV1などのコーデックを使用しており、これをMP4で保存しようとするとffmpegによる再エンコードが必要になります。

この再エンコードは、

  • 時間がかかる
  • PCのスペックを要求する
  • サムネイルや字幕などが失われる可能性がある

といったデメリットもあるため、画質を最優先する場合はMKV形式で保存しておき、必要に応じて後からMP4に変換することも一つの方法です。

結論

MP4での高画質保存は可能ですが、YouTube側の仕様により制限もあります。まずは -f "bv*+ba"--merge-output-format mp4 を使い、必要に応じて明示的にフォーマットを指定しましょう。画質や変換速度を重視するならMKV形式も視野に入れると、より柔軟な対応が可能になります。


音声だけを高音質で抽出する(BGM活用など)

動画から音声だけを抽出したいというニーズも非常に多く見られます。特にBGMやナレーション、ラジオ的に聞きたいコンテンツなど、音声だけでも十分に価値があるケースでは、無駄にファイルサイズの大きい動画を保存する必要はありません。yt-dlpを使えば、音声のみの高音質抽出も簡単に行えます。

–extract-audioと–audio-formatの基本

音声を抽出する最も基本的なコマンドは以下の通りです。

yt-dlp --extract-audio --audio-format mp3 <URL>

--extract-audio は動画から音声だけを抜き出すオプションであり、--audio-format はその出力形式を指定します。よく使われる形式には以下があります:

  • mp3:汎用性が高く、ほぼすべてのデバイスで再生可能
  • m4a:iPhoneなどApple製品に強い
  • flac:可逆圧縮で音質重視派向け

用途別フォーマットの選び方

形式によってファイルサイズや互換性が大きく異なります。

音声形式特徴適した用途
mp3軽量でどこでも再生可能スマホでBGM、車載再生
m4aApple製品と高相性iTunes、iPhoneなど
flac無圧縮に近い音質、サイズ大高音質での保存、編集用途

「音質をなるべく保ちたいがサイズも抑えたい」という場合は、ビットレート指定(例:--audio-quality 0)を併用するのもおすすめです。

BGMやラジオ素材の活用例

例えば、YouTubeで配信されている「作業用BGM」や「Podcast」「ライブトーク」などをMP3形式で保存しておけば、スマートフォンに転送して通勤中に聞くこともできます。また、フリーBGM素材をFLACで保存し、後で動画編集ソフトに取り込むという使い方も可能です。

さらに、クリエイターが配信している音声講座やプレゼンも、音声抽出することで「ながら聞き」スタイルが実現できます。

結論

音声のみを高音質で抽出したい場合は、yt-dlpの --extract-audio--audio-format を使いこなすことで、多様なニーズに応えることができます。用途に合わせて最適な音声形式を選び、あなたの生活スタイルに合った音声コンテンツの楽しみ方を見つけてみてください。

プレイリストを一括保存&整理するには?

YouTubeを観ていると、「このプレイリストごと保存できたら便利なのに」と感じることはありませんか?特にシリーズ動画や学習コンテンツをまとめて視聴したいとき、手動で一つずつダウンロードするのは時間の無駄です。yt-dlpには、こうしたニーズに応える便利なオプションが揃っています。

–yes-playlistでまとめて保存する

yt-dlpでプレイリストを一括ダウンロードしたい場合、--yes-playlistオプションを使用します。これは、URLが単一動画かプレイリストかを自動判別し、プレイリストであればすべての動画を対象にダウンロードするものです。

yt-dlp --yes-playlist <プレイリストのURL>

このオプションがないと、意図せず単一動画だけがダウンロードされる場合があります。学習用やシリーズ物など、「一括で手元に保存したい」ときは非常に便利です。

-oテンプレートで整理しやすくする

大量の動画をダウンロードすると、ファイル名がバラバラになって後で見返すのが大変になることがあります。そこで活用したいのが、出力テンプレートの-oオプションです。

例:

yt-dlp -o "%(playlist_title)s/%(playlist_index)s - %(title)s.%(ext)s" <URL>

このテンプレートでは、プレイリストごとにフォルダを分け、その中に順番通りのファイル名で保存されるようになります。再生順を保ったまま、すっきりと整理された状態で保存できるため、学習やシリーズ視聴に最適です。

–playlist-itemsで不要な動画を除外する

すべての動画が必要とは限りません。中には「予告編だけ不要」「一部だけ保存したい」というケースもあります。そんなときは、--playlist-itemsで対象動画の番号を指定しましょう。

例:

yt-dlp --playlist-items "1,2,5,7-10" <URL>

これにより、指定した範囲や個別番号の動画だけをダウンロードできます。必要な動画だけを効率よく収集できるので、ディスク容量や時間の節約にもなります。

結論

プレイリストの一括保存と整理には、yt-dlpの柔軟なオプションが強力な味方になります。自分のスタイルに合わせて、ダウンロード範囲や保存形式を細かく設定すれば、手間をかけずに効率よく動画を管理できるようになるでしょう。


チャプター、サムネ、説明文も欲しい場合の設定

動画をダウンロードするだけでは満足できない方も増えています。「どこで何の話をしていたか」「どんな内容だったか」「どのサムネイルだったか」を後から確認できるようにしたい、そんなニーズにもyt-dlpは応えてくれます。

–embed-chaptersでチャプター情報を埋め込む

最近のYouTube動画には、チャプター(章)分けされたものが多く見られます。これをそのまま動画に埋め込むには、--embed-chaptersを使用します。

yt-dlp --embed-chapters <URL>

これにより、対応プレイヤー(mpvやVLCなど)で再生したときに、目次のようにチャプターを表示してジャンプできるようになります。長時間動画やセミナー系コンテンツでは特に便利です。

–embed-thumbnail, –write-description, –write-info-jsonの違い

動画に関する追加情報を取得・埋め込みたい場合は、以下のオプションが有効です。

  • --embed-thumbnail: サムネイル画像を動画ファイルに埋め込む
  • --write-description: 動画の概要欄テキストを別ファイルに保存
  • --write-info-json: メタ情報をJSON形式で出力(例:アップロード日、チャンネル情報など)

必要に応じてこれらを組み合わせれば、コンテンツの背景や詳細も含めてアーカイブできます。

メタ情報を活用してライブラリを強化する

こうした情報を活用することで、ただの「保存ファイル」が「整理されたライブラリ」に変わります。たとえば、JSONファイルからタイトルやタグを抽出して自分専用の検索ツールを作成したり、説明文をもとに動画内容を一目で把握できる一覧表を作ったりすることも可能です。

これは特に教育・研究分野での活用に向いており、学会講演や技術動画のアーカイブに強力なメリットをもたらします。

結論

動画以外の情報をうまく取り込むことで、視聴体験と管理効率は格段に向上します。yt-dlpを使えば、チャプター、サムネイル、説明文、さらには詳細なメタデータまで自在に扱うことができ、自分だけの充実した動画ライブラリを構築できます。


出力先やファイル名を自動整形する方法

大量の動画を扱う場合、どこに何を保存したか分からなくなることは珍しくありません。出力先やファイル名が統一されていないと、後から探すのが大変です。yt-dlpの-oオプションを使えば、こうした管理の手間を最小限に抑えることができます。

-oオプションでファイル構成を自在に設定

-o(output)オプションでは、保存するフォルダやファイル名を自由にカスタマイズできます。例えば、チャンネル別に保存したい場合は次のようにします。

yt-dlp -o "%(uploader)s/%(title)s.%(ext)s" <URL>

これにより、各チャンネルごとにフォルダが作られ、その中に動画ファイルが整理されて保存されます。

実用的なテンプレ例

以下のようなテンプレートを使うことで、見やすく、並べやすくなります。

  • %(upload_date)s - %(title)s.%(ext)s
    → アップロード日付きで時系列に並ぶ
  • %(playlist_title)s/%(playlist_index)s - %(title)s.%(ext)s
    → プレイリスト整理に最適
  • %(uploader_id)s/%(title)s.%(ext)s
    → アカウントごとに管理したいときに便利

テンプレートは複数の変数を組み合わせて、自分好みに調整できます。

日本語ファイル名や長すぎるタイトルへの対処

日本語タイトルが文字化けするケースや、長すぎるファイル名で保存エラーが出ることもあります。その場合は次の対策が有効です。

  • Windowsなら文字数制限に注意(260文字以内推奨)
  • --restrict-filenames オプションで記号や日本語を排除
  • ファイル名を短くするテンプレ(例:%(id)s.%(ext)s

長期間保存するアーカイブであれば、IDベースのシンプルな命名にすることで安全性と可読性を両立できます。

Windows 10以降では長いパスをサポートする設定もあります

結論

yt-dlpの-oオプションを活用することで、ファイル管理の悩みから解放されます。保存先やファイル名を整えておけば、動画が増えても迷子にならず、ストレスなく目的のファイルにアクセスできます。


yt-dlp オプションで作業を効率化するテクニック

yt-dlpを頻繁に使うユーザー向けに、設定の自動化・省力化・時短テクニックを紹介します。

コマンドを毎回入力しない方法(エイリアス活用)

動画をダウンロードするたびに長いコマンドを手入力するのは面倒に感じたことはありませんか?特にオプションをいくつも組み合わせる場合、1文字のミスがエラーの原因になり、作業効率が著しく下がります。そうした手間を解消するために便利なのが「エイリアス(alias)」や「バッチファイル」の活用です。

bash/zshのaliasや.batファイルによる定型化

MacやLinuxなどのUnix系OSでは、~/.bashrc~/.zshrc にエイリアス(ショートカット)を登録することで、長いコマンドを簡略化できます。

alias ytmp4='yt-dlp -f "bv*+ba" --merge-output-format mp4'

このように設定しておけば、今後はターミナルで ytmp4 <URL> と打つだけで高画質MP4保存が実行できます。

Windowsユーザーは、エイリアスの代わりに .bat ファイルを作るのがおすすめです。以下のようにメモ帳で記述し、yt-mp4.batとして保存します。

@echo off
yt-dlp -f "bv*+ba" --merge-output-format mp4 %1
pause

保存したバッチファイルを動画URLにドラッグ&ドロップするだけで処理が始まるので、初心者にも扱いやすい仕組みです。

WindowsとMac/Linuxそれぞれの書き方例

環境方法記述例
Mac/Linuxaliasalias ytmusic='yt-dlp -x --audio-format mp3'
Windowsバッチファイルyt-music.batyt-dlp -x --audio-format mp3 %1 を記述

このように環境ごとに異なる方法で同様の自動化が可能です。使用するOSに応じて選択してください。

コマンドプロンプト初心者にもやさしい工夫

バッチファイルでは、コマンド実行後に pause を入れておくことで、結果がすぐに消えずに確認できます。また、出力をログファイルに残すオプションを追加することで、エラーの確認も容易になります。



yt-dlp -f bestvideo+bestaudio %1 > ytlog.txt 2>&1
pause

このような仕組みは、初めてyt-dlpに触れる方でも安心して運用できる環境を整える助けとなります。

結論

長くて複雑なコマンドを繰り返し入力する手間を省くために、エイリアスやバッチファイルは非常に有効な手段です。自分の用途に合わせた「マイコマンド」を整えておけば、作業のストレスを大幅に軽減できます。


configファイルの作成とおすすめ初期設定

yt-dlpをある程度使い慣れてくると、「毎回同じオプションを打ち込むのが面倒」と感じることがあります。そのような時は、設定ファイル(config)を活用すると便利です。安定した環境を維持しつつ、作業の効率化にもつながります。

yt-dlp.confの保存場所と読み込み順序

yt-dlpは自動で設定ファイルを読み込む仕組みがあります。保存場所は以下の通りです。

OS保存パス例
Windows%APPDATA%\yt-dlp\config.txt
Linux/Mac~/.config/yt-dlp/config または ~/.yt-dlp.conf

これらのファイルに記述された内容は、毎回起動時に自動で反映されるため、設定を都度入力する必要がありません。

定番オプション例(フォーマット、出力先、埋め込み関連)

以下はおすすめの初期設定の一例です。


-f "bv*+ba"
--merge-output-format mp4
--embed-thumbnail
--embed-metadata
-o "Downloads/%(upload_date)s - %(title)s.%(ext)s"

この設定により、常に最高画質+音声でMP4に統合し、サムネイルやメタデータも自動で埋め込みます。さらに、アップロード日とタイトルに基づいたわかりやすいファイル名で保存されるようになります。

複数環境で共通設定を使い回す方法

設定ファイルをクラウドストレージ(DropboxやGoogle Drive)に保存し、各端末でシンボリックリンクを使えば、同じ設定を複数環境で共有できます。

ln -s ~/Dropbox/yt-dlp.conf ~/.config/yt-dlp/config

これにより、職場や自宅、異なるOS間でも同一の設定を保つことができ、どこでも同じ操作感で作業が進められます。

結論

yt-dlp.confを使うことで、作業の標準化と効率化が図れます。繰り返し使う設定こそファイルに固定し、ストレスフリーな動画収集環境を整えておきましょう。


GUIやバッチファイルで初心者も時短できる

「コマンドが苦手でなかなか使いこなせない」という方には、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)やバッチファイルを活用した方法がおすすめです。これらを取り入れることで、視覚的に操作できるようになり、初心者でも迷わず作業を進められるようになります。

Jely GUIやyt-dlp GUIの使い勝手と導入方法

yt-dlpにはいくつかのGUIフロントエンドがあり、その中でも「Jely GUI」や「yt-dlp GUI」は特に人気があります。これらを使えば、URLの貼り付けや保存形式の選択などを画面上で直感的に行うことができます。

  • Jely GUI: Windows向け、シンプルでわかりやすい
  • yt-dlp GUI: マルチOS対応、詳細設定も可能

いずれもGitHubからダウンロード可能で、インストール後すぐに利用できます。

初心者が挫折しないためのバッチファイル例

コマンドラインに慣れていない方でも、予め作られたバッチファイルを使うことで簡単に操作できます。


@echo off
set /p URL="動画URLを入力してください: "
yt-dlp -f "bv*+ba" --merge-output-format mp4 %URL%
pause

このようにすれば、起動すると入力を促され、URLを貼り付けてEnterを押すだけでダウンロードが始まります。

コマンドの可視化とエラーの発見もしやすくなる利点

GUIやバッチファイルは、実行中の状況が目に見える形で表示されるため、エラーが起きたときにも原因を突き止めやすくなります。また、コマンドの可視化により、「何が行われているのか」が理解しやすく、学習にもつながります。

結論

GUIやバッチファイルは、yt-dlpの敷居を下げてくれる頼もしい味方です。初めて使う方でも安心して操作でき、トラブルにも対応しやすくなるため、導入して損はありません。

失敗しない動画形式の見極め方(format一覧)

yt-dlpを使って動画をダウンロードするとき、「どのフォーマットを選べばいいのか分からない」と感じたことはありませんか?特に、同じ解像度でも複数の選択肢があると、どれが最適なのか迷ってしまいます。実際に間違った形式を選んでしまい、映像と音声がずれていたり、再生できないことも少なくありません。

-Fや–list-formatsで確認できる情報の読み解き方

まず、フォーマットを見極めるためには、コマンドで形式の一覧を確認することが重要です。以下のコマンドを使って、対応フォーマットのリストを表示できます。

yt-dlp -F <URL>

または

yt-dlp --list-formats <URL>

この一覧には、以下のような情報が含まれています。

  • format code(ダウンロード時の指定に使う)
  • 拡張子(mp4、webmなど)
  • 解像度(1080p、720pなど)
  • ファイルサイズ(予測)
  • コーデック(VP9、AVCなど)

これらを見比べることで、性能と目的に合った形式を判断できます。

同一画質でもビットレート・コーデックの違いに要注意

見た目の解像度が同じでも、ビットレートやコーデックの違いによって画質や再生互換性に差が出ます。たとえば、1080pであってもVP9コーデックは再生負荷が高く、古いプレイヤーではスムーズに動かないことがあります。

また、音声形式も重要です。m4aよりもwebm(opus)の方がサイズが小さくて高音質な場合もありますが、mp4と統合するには変換が必要になるなど、後工程に影響します。

複数の選択肢がある場合のおすすめ判断基準

以下の基準で選ぶと失敗が少なくなります。

目的推奨フォーマット
高画質再生mp4 + AVC/H.264(再生互換性が高い)
軽量化・長時間保存webm + VP9/Opus(高圧縮&高音質)
編集前提mkv形式(多形式統合がしやすい)
音声のみm4aまたはmp3(互換性と管理のしやすさ)

特に明確な目的がない場合は、「mp4形式で最高画質のもの+m4aの音声」を選ぶのが安全です。

結論

フォーマットの選択は、単なる解像度の比較だけでは不十分です。ビットレートやコーデック、目的に応じた使い分けが重要になります。ダウンロード前に -F オプションで形式を確認し、最適なものを選ぶようにしましょう。


スケジュール自動実行で「定点収集」するには?

「毎日決まった時間に特定のチャンネルから動画を保存したい」「新着があったら自動でダウンロードしたい」──そんな願いを叶えるのが、yt-dlpのスケジューリング機能です。手動で操作しなくても、バックグラウンドで自動収集が可能になります。

cron(Linux)やタスクスケジューラ(Windows)での自動化例

自動化を実現するには、OS標準のスケジューラを使います。

  • Linux(cron)
    crontab -e で以下のように設定します:
0 7 * * * /usr/local/bin/yt-dlp -f bestvideo+bestaudio https://www.youtube.com/c/YourChannel

この例では、毎朝7時に指定チャンネルの動画をチェックしてダウンロードします。

  • Windows(タスクスケジューラ)
    バッチファイルを作成し、「基本タスクの作成」から定期的にそのバッチを実行するように設定します。タスクスケジューラは、GUIで設定できるため初心者にも扱いやすいです。

特定のチャンネルやプレイリストの定期更新に対応

yt-dlpは、チャンネルやプレイリスト全体のURLにも対応しています。そのため、以下のように設定すれば、更新された分だけを自動で取り込み続けることができます。

yt-dlp https://www.youtube.com/playlist?list=PLxxxxxxx

さらに、フィルター条件をつければ、「1週間以内に投稿された動画だけ」などの細かい設定も可能です(–dateafter オプションなど)。

–download-archiveで重複ダウンロードを防止

重要なのが、--download-archive オプションの活用です。このオプションを使うと、過去にダウンロードした動画IDを記録ファイルに保存し、同じ動画を再度ダウンロードしないようにできます。

yt-dlp --download-archive archive.txt <URL>

これを使えば、スケジュールで毎日同じURLをチェックしても、重複ダウンロードの心配はありません。

結論

yt-dlpをスケジューラーと組み合わせることで、自動的に動画を収集する「定点観測」が可能になります。--download-archiveとの併用で、効率よく無駄なく動画を保存できる環境を整えましょう。


さらに使いこなすためのヒントと落とし穴

上級者やヘビーユーザー向けに、エラー回避・ffmpeg連携・サイト別対応・自動運用まで深堀り解説します。

よくあるエラーと回避方法(mp4変換失敗など)

「なぜか動画の変換に失敗する」「コマンドは正しいはずなのにMP4にできない」──yt-dlpを使っていると、こんな落とし穴にはまることがあります。とくに初心者にとっては、画面に出るエラーメッセージが専門用語だらけで混乱しやすいです。

ここでは、MP4変換に失敗する主な原因とその対策についてわかりやすく解説します。

ffmpegが無効・未インストールで失敗するケース

まず最もよくあるのが、「ffmpegがそもそもインストールされていない」ケースです。

yt-dlpは、複数の動画・音声ストリームを結合したり、再エンコードするためにffmpegを必要とします。特に --merge-output-format mp4--recode-video mp4 などのオプションを使用する場合は必須です。

確認ポイント:

  • Windowsなら、ffmpeg.exeyt-dlp.exe と同じフォルダにあるか?
  • または、システムのPATHにffmpegのパスが通っているか?

ffmpegが無効な場合、yt-dlpは内部で結合処理ができず、動画や音声が別々に出力されるか、処理自体が失敗します。

ffmpeg.exe が yt-dlp.exe と同じフォルダにあるか、またはシステムのPATHにffmpegのパスが通っているか確認してください。

–recode-video使用時の典型的なエラーとその対処法

--recode-video を使うと、動画を別形式に変換できますが、これも落とし穴になりがちです。

たとえば、次のようなエラーが出る場合:

ERROR: Conversion failed!

これは、入力ファイルのコーデックと出力フォーマットが一致しておらず、ffmpeg側で変換処理が止まってしまうことが原因です。

解決策:

  • 入力形式と出力形式の相性を確認する(例:WebM→MP4はコーデック差異で失敗しやすい)
  • 変換が不要な場合は、--merge-output-format mp4 にとどめる
  • 無理に変換せず .mkv で保存する方が安定することも多い

ログ出力や–verboseオプションの活用で原因を特定

エラーの原因を特定したいときは、--verbose オプションを使って詳細なログを出力するのが有効です。

yt-dlp --verbose <URL>

これにより、ffmpegとの連携状況や、どこで処理が止まっているかがはっきりと表示されます。加えて、--write-info-json でダウンロード対象のメタ情報を確認することで、動画自体に問題があるかどうかも見分けやすくなります。

結論

yt-dlpでの変換エラーは、ffmpegの存在や使い方に起因することがほとんどです。失敗しても焦らず、環境設定やオプションの組み合わせを見直してみましょう。エラーログを読み解けば、意外と単純な原因であることも多いです。


ffmpegとの併用で4Kや特殊形式も処理

「せっかく4K動画を見つけたのに、ダウンロードできない」「特殊な形式のままでは再生できない」──そんな悩みを持つ人にとって、yt-dlp単体では限界があります。そこで登場するのがffmpegの併用です。

ffmpegと組み合わせることで、yt-dlpはより高品質な動画取得や、柔軟なフォーマット変換を実現できます。

4K以上の高画質保存にはffmpeg併用がほぼ必須

yt-dlpは高画質動画を「動画(映像)」+「音声」の分離形式で取得するのが基本です。特に4K以上の解像度では、映像がWebM(VP9)やAV1などの形式で提供され、音声と別に配信されることが多くなります。

これを結合して視聴できるようにするために、ffmpegが必要です。

yt-dlp -f "bv*+ba" --merge-output-format mkv <URL>

上記のように --merge-output-format mkv をつけることで、ffmpegによる結合が行われます。mp4への変換には、さらに --recode-video mp4 を加えることができますが、処理時間が増える点に注意しましょう。

NVIDIA/Intelのハードウェア支援を活かすffmpeg設定例

ffmpegは、CPUだけでなくGPUを使ったエンコードにも対応しています。NVIDIAのGPUを搭載している場合、hevc_nvench264_nvenc を使うことで、4K動画も短時間で処理できます。

以下はWindows向けの例です:

ffmpeg -i input.webm -c:v hevc_nvenc -c:a aac output.mp4

このようにすることで、再エンコードの時間を大幅に短縮できます。IntelのQuick SyncやAMDのVCE/VCNにも対応しているため、環境に応じて設定を変えるとよいでしょう。

ffmpegで動画を一括変換する応用的な活用術

ffmpegは一括処理にも強く、複数ファイルをフォルダごと変換することも可能です。以下はバッチ処理の例です:

for %i in (*.webm) do ffmpeg -i "%i" -c:v libx264 -c:a aac "%~ni.mp4"

このようにすれば、yt-dlpで取得したWebM動画を、すべてMP4形式に変換できます。ライブラリをMP4で統一したい場合などに便利です。

結論

高解像度の動画を快適に扱いたいなら、yt-dlpに加えてffmpegの知識と設定が不可欠です。ハードウェア支援や一括処理も活用すれば、効率的で高品質な動画管理が実現します。

サイト別Tips:ABEMA、TVer、ニコニコ対応

動画サイトによって保存形式や制限の仕様が異なるため、yt-dlpのコマンドを一括で使うだけではうまくいかないことがあります。特にABEMA、TVer、ニコニコ動画は制限が多く、トラブルが起きやすい代表例です。

ここでは、それぞれのサイトに応じた実用的なTipsを紹介します。

ABEMA:DRM対策と保存時の制限

ABEMAでは一部コンテンツにDRM(デジタル著作権管理)が施されており、通常のコマンドでは保存できません。特にプレミアムプラン限定動画や最新の映画などは、yt-dlpではダウンロードできない仕様です。

対策としては以下の点を理解しておくことが重要です:

  • DRM付きコンテンツはyt-dlpでは保存不可
  • 無料配信の一部(過去放送など)は保存可能
  • -f best などでは解像度が制限されることがあるため、-Fで形式を確認してから指定するのが無難

TVer・ニコ動:クッキーや認証付き動画の対応策

TVerではログインが必要なケースがあり、視聴制限のある番組は通常のURLでは取得できません。そのため、ブラウザからクッキーを抽出して使用するのが一般的な方法です。

yt-dlp --cookies-from-browser chrome https://tver.jp/episode/xxxxx

また、ニコニコ動画は会員登録していないと一部の動画が視聴できません。ログインクッキーか、--username--password を用いた認証が必要です。

特定URL形式での成功例/失敗例とその対処

ABEMAやTVerではURLの形式自体に注意が必要です。

  • ABEMA:https://abema.tv/video/episode/ 形式のみ有効
  • TVer:https://tver.jp/episodes/ 形式でないとエラーが出やすい
  • ニコ動:https://www.nicovideo.jp/watch/ の形式でないと失敗する

URLが短縮されている場合やSNSから取得した場合は、正規のURLに戻してから使用するのが安全です。

結論

各サービスごとに保存成功のための工夫は異なります。うまくいかない場合でも、URLの形式やログイン情報、配信権限などを確認すれば、ほとんどのケースで原因を特定できます。


アップデート忘れによる不具合の注意点

yt-dlpは急速に進化しているプロジェクトです。対応サイトの仕様が変われば、yt-dlp側もそれに追従する必要があります。にもかかわらず「数ヶ月前のまま」使い続けていると、ダウンロード失敗の原因になりやすいです。

yt-dlp -Uや–update-toで最新版にする方法

最新版にするには、以下のいずれかの方法でアップデート可能です。

  • バイナリ(yt-dlp.exe)使用者:
bash
yt-dlp -U
  • pipインストール済みのPythonユーザー:
bash
python3 -m pip install -U yt-dlp

また、ナイトリービルドに切り替えたい場合は:

bash
yt-dlp --update-to nightly

アップデートを忘れると起こる実例(保存不可・format取得失敗)

以下のようなエラーが代表的です:

  • 「ERROR: Unable to extract video data」
  • 「ERROR: requested format not available」
  • formatリストが出てこない(-Fの結果が空)

これらは、YouTubeやABEMAなどの仕様変更にyt-dlpが対応できていないことが原因です。最新版であれば正常に動作するケースも多いです。

自動アップデートの組み込み方法と注意点

定期的にアップデートを行うには、以下の方法があります。

  • バッチファイルを作成し、月1で手動実行
  • タスクスケジューラやcronで自動実行スクリプトを設定

注意点としては、ナイトリービルドは最新機能に対応する反面、不安定な挙動をすることもあるため、安定性を求める場合は通常のアップデートにとどめる方が無難です。

結論

yt-dlpの使用において「最新版を保つこと」は想像以上に重要です。アップデートを怠ると、動作不良やエラーが頻発します。週1〜月1の定期更新を習慣にしましょう。


【応用編】yt-dlp + seedbox + Plexで動画環境を最適化

動画を「ダウンロードして終わり」にするのはもったいないと感じたことはありませんか?
yt-dlpは、他のツールと組み合わせることで、自分だけの最強動画ライブラリを構築することが可能です。

ここでは、seedboxとPlexを活用した「自動収集・視聴環境」の構築例を紹介します。

Seedbox上でのスクリプト自動化+高速DL活用例

Seedboxとは、常時接続のリモートサーバーです。大容量ストレージ・高速回線を備えており、24時間365日稼働する環境でyt-dlpを動かせます。

  • cronジョブで定期実行
  • download archiveで重複回避
  • URLリストやプレイリストの定点取得

これにより、自宅PCを使わずとも常に最新動画を自動取得できます。

Plex・Jellyfinでのライブラリ構築と連携の流れ

ダウンロードした動画は、PlexやJellyfinなどのメディアサーバーと連携すれば、テレビやスマホからいつでも再生可能になります。

  1. seedboxに動画が保存される
  2. Plexがフォルダを監視し、自動でメタデータ取得
  3. 自宅や外出先からスマホ・TVで視聴可能

こうすることで、「録画→管理→視聴」までの全工程を自動化できます。

ffmpeg・yt-dlp・メディアサーバーを組み合わせた構築事例

最終形としては以下のような構成が考えられます:

  • yt-dlp:動画を取得(URLリスト対応)
  • ffmpeg:形式変換、字幕埋め込み、画質調整
  • Plex:メディア整理と視聴
  • cron or bash:定期実行スクリプト

この構成により、YouTubeやTVer、ニコ動など複数サイトから自動で動画を収集し、自宅サーバーから快適に視聴するエコシステムが実現します。

結論

yt-dlpは、ただのダウンローダーではありません。seedboxやPlexと組み合わせることで、録画サーバーにもメディアセンターにもなり得る柔軟なツールです。自分だけの最強動画環境を、ぜひ構築してみてください。

yt-dlpは強力なツールであり、seedboxやPlexと組み合わせることで、自動収集や視聴環境の構築が可能になります。

yt-dlp オプション活用法のまとめ

  • MP4形式で高画質保存するには-fと–merge-output-formatを併用する
  • 解像度を指定したい場合は-Fでフォーマット一覧を確認する
  • 4KやWebM動画はMP4変換時に再エンコードが必要
  • 音声抽出は–extract-audioと–audio-formatで対応可能
  • 用途に応じてmp3・m4a・flacを選ぶと効率的
  • プレイリストの一括保存は–yes-playlistで実現できる
  • –playlist-itemsを使えば不要な動画を除外できる
  • 出力テンプレートでフォルダ構成やファイル名を整理可能
  • チャプター埋め込みは–embed-chaptersで対応可能
  • メタ情報や説明文も–write-info-jsonなどで取得できる
  • 定型コマンドはaliasや.batで時短化できる
  • configファイルに初期設定を保存して毎回の入力を省略可能
  • GUIやバッチファイルにより初心者でも扱いやすくなる
  • format一覧を理解すれば目的に応じた最適な形式が選べる
  • スケジューラ+–download-archiveで自動収集と重複防止が可能
  • ffmpegと併用することで高画質動画の結合や変換が安定する
  • 特定サイトではログインやURL形式の工夫が必要となる

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繰り返しになりますが、yt-dlpの利用はあくまで個人の私的利用の範囲内にとどめ、著作権法や配信サービスの利用規約を必ず守りましょう。違法な用途への使用は絶対にお控えください。

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この記事を書いた人

はじめまして。都内で働くOL、25歳の腐女子です。
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